今回はアジ(鯵)を一匹捌いた時に出るアラと身を使った、美味しい炊き込みご飯の作り方を紹介していきます。
因みにアラとは、魚をおろした時に出る頭、カマ、中骨、血合い骨、腹骨、尻尾を総称して呼んでおります。
捨てる方も中にはおられるかもしれませんが、下処理さえしっかりとできれば魚の骨の部分や骨まわりの肉など、可食部だけではなく美味しい出汁がとれるので是非使ってくださいね♪
それでは早速解説していきます!(出刃包丁で捌くのをオススメします)
1)中骨をグリルに入る程度の大きさにカットする。この時包丁で叩いてもいいのですが、骨と骨の繋ぎ目の軟骨部分(曲がるところ)に包丁をいれると簡単に切れます。
次に頭を半分(兜割り)に割ります。画像のように上顎部分を手前に置き、上顎に包丁を入れそのまま下まで「ザクッ、ザクッ」というイメージで切ります。その後下顎の繋がっている部分を切り離します。
頭を立てる時にグラつかないようにしっかりと手で支え、上顎に包丁を入れる時にど真ん中を狙う事を意識してください。
真っすぐ包丁が入れば楽に切り落とすことが出来ますが、ズレて包丁が入ってしまうと中々切り落とすのが難しくなります。(というのは、魚の頭のど真ん中部分は他の箇所に比べて弱いのが理由です)
次に血合いを取り除いていきます。頭を割ると血合いがたくさんついているのがわかると思うので、綺麗に流水で洗って取ってください。背骨にも血合いがついているので包丁でこそぎ落とします。
その後、血合い骨や腹骨等の他のアラも含めてボウルに入れ流水で20分程血抜きをします。
魚のアラを使用する場合、この下処理をしっかりとして臭みの原因である血合いを取り除くことが最も重要なポイントとなります。
2)下処理の終わったアラと捌いた時に出たお刺身用の柵が1本あれば一緒に小匙1程の粗塩を両面に振りかけ、30分程置いておき余分なドリップ(臭みの元)を出します。
3)2)をグリルで焦がさないように焼いていき、綺麗な焼き目がついたらボウルか皿にあげておきます。(柵の部分はご飯が炊きあがってから使用するので別に取っておいて下さい。)
4)それでは早速ご飯を炊いていきます。
☆材料☆(今回は米3合分でレシピを載せています)
~炊き込みご飯~
米…3合
酒…大匙1
薄口醤油…大匙3
味醂…大匙3
焼いたアジ(20cmサイズ)のアラ…1匹分
昆布…約3~4g
刻み生姜…約5g
~仕上げ~
焼いたお刺身用の柵…1本
三つ葉…適量
米を洗って炊飯器に入れ分量の水を入れてから、酒、薄口醤油、味醂、刻み生姜を加え混ぜます。その後、昆布を入れ焼いたアジのアラを加え炊いていきます。
この時に出汁が出やすいようにアラが水に浸かるようにしておきます。
三つ葉は10秒程湯がいて冷水で冷ましてご飯の上に散らしやすいようにカットしておいて下さいね。
炊きあがったらアラと昆布を取り除き、焼いたお刺身用の柵をほぐして混ぜ込み、お茶碗によそったときに仕上げに三つ葉を散らせば完成となります。
いかがでしたでしょうか?
アジのアラを一手間加えて下処理することで、上品な出汁と香ばしさが出てお店で食べるような美味しい炊き込みご飯ができますよ。
慣れれば簡単にできますので、アジが一匹手に入った際には是非試してみてくださいね♪